一人ぼっちの戸籍

みのしまです(^-^)ニッコリ


結婚をすることを「籍をいれる」と言いますが、これは戸籍のシステムに由来する言葉であります。


籍を入れるとは、その夫婦の新しい戸籍が作られるということです。そして氏が統一され、名乗るほうの配偶者の一方を「その戸籍の筆頭者」と呼びます。


婚姻をした夫婦のそれぞれはそれまで入っていた戸籍(初婚の場合は親の戸籍)から離脱し、新戸籍に移ります。この離脱を除籍といいます。


ちなみに婚姻時には男性側に氏を名乗るケースが一般的でありますが、勿論、妻側の姓を名乗ることも可能です。よく間違えられるのが妻の氏を名乗ると「婿養子に入った」と思われがちですが、法律上の養子縁組の結ばなければ妻側の親族との血族関係は生じません。


お互いが初婚でそれぞれの親から除籍し、ふたりで新しい戸籍に入る場合はシンプルなのですが、夫婦の一方に連れ子がいる場合の戸籍はどうなるのでしょう。


たとえば妻Aに連れ子Cがいて夫Bと再婚をする場合、AとBの新しい戸籍が編纂されることになるのですが、Cはこの新しい戸籍に入れるのでしょうか。


CにはBとの親子関係がないため、新しい戸籍に入ることはできません。


つまりAだけが戸籍から離脱し、Cは筆頭者のいない「一人ぼっちの戸籍」にとどまることになります。


戸籍は筆頭者が離脱をしてもひとりでもいれば残り続けます。


この状態でなにもせずにいても法的に何か違反することはないのですが、紙の上の事とはいえ、子供が一人ぼっちの戸籍に留まるというのはなんとも寂しい話です。

ではCが新しい戸籍に入る手段は何かと言うと、夫Bとの親子関係を法的に作ることです。


①具体的にはBとCで養子縁組を組む

②BがCを認知すること


の2つが挙げられます。


この2つの方法により子供の籍を移すか、そのままにしておくかというのは、これが正しいこれが正解というのはありません。親子関係を法的に作るというのは、単に絆を結ぶだけにとどまらず、様々な権利義務関係を生じさせます。子供の扶養義務であったり、相続権の発生であったりです。


なので個別具体的に夫婦関係が発生したその時に、子供の戸籍について夫婦で合意の形を作っておく必要があります。時間が経つと問題意識自体が風化しかねませんので。

養子縁組と認知については次回以降に詳しくご紹介します。



ではでは

みのしまでした(・∀・)ニッコリ



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