相続放棄は安易にすべきじゃない?

 みのしまです(^-^)ニッコリ



相続放棄とは、相続人の身分からの離脱を意味します。


どのようなときに活用するかというと、マイナスの遺産がプラスの遺産を上回ったときや、特定の相続人(母など)に全額遺産を継がせたい場合などです。


3ヶ月以内に裁判手続きが必要なこの相続放棄ですが、周到に相続人関係を洗い出さずに見切り発車で手続きに進んでしまうと、あらぬトラブルに発展しかねません。


キーポイントは戸籍による相続人調査です。

「父の遺産の放棄後、母に不動産を継がせるために戸籍の収集をしていると、父には見ず知らずの半血の兄弟がいることが発覚した!」


なんていう事例はじつは実務上ではよくある話。

相続放棄のルール上、当の息子が相続を放棄してもその相続権は半血の兄弟(法定相続人)へ移るために、母の単独所有を主張できなくなってしまうのです。

つまり、顔もみたこともない人に1/4の相続分を持っていかれてしまうということになります。


しかも厄介なことにいったん相続を放棄してしまうと、撤回が認められなくなってしまいます。


相続放棄の特徴をおさらいしますと、、、

・制限期間は3ヶ月

・相続人としての立場からの離脱

・失われた相続権は法定相続人の次順位の者へと移る(相続分は変動する)

・撤回不可


対策としては、3ヶ月の申請期間のうちにできるだけ早い段階で故人の全ての戸籍簿謄本を集め、相続人関係を明らかにする。


撤回が許されない以上、戸籍の収集も抜け落ちることのないようにする必要があります。

そして想定外の相続人の存在がいた場合は相続分の放棄という手段は用いずに、相続分がないことの証明書(相続分皆無証明書)を作成し、母に遺産を継がせる段取りをとる、という流れになります。



<相続分皆無証明書とは>

簡単にいうと相続放棄の簡易バージョンです。

本来の用途は故人から生前贈与を受け取っていた等を理由に相続分がないことを証明する書面です。


裁判手続きが不要で相続権が他に流動しないため、今日では広く利用されるに至っております。


ただ、簡易ゆえに悪質な不正に使われるケースも多いようです。マイナスの遺産がないにもかかわらず、あるように偽装し相続分皆無証書の押印を迫ってきたりするといった手口です。

この証書を送られてきても、(というかどんな書類もそうですが)安易な署名捺印は避けることが無難といえますね。



※参考資料

<法定相続分>

①配偶者と子が相続人である場合

 配偶者1/2  子1/2

②配偶者と直系尊属(親)が相続人である場合

 配偶者2/3  直系尊属1/3

③配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合

 配偶者3/4  兄弟姉妹

ではでは

みのしまでした(・∀・)ニッコリ



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